”はたらく”を楽しむ

produce by 株式会社リビカル。効率よく働くこと、人生と仕事を愉しむこと、その為のテクノロジーや業務改善メソッドについて。

生産性の高い人から学ぶ最適な休息方法

働き方改革」が叫ばれて、仕事は時間をかけて成果を出す時代ではなくなってきています。

そこで、最近よく耳にするのが「時間管理」というワード、与えられた時間をどのように管理するのか…これはこれで、もちろん大切です。ただ、その前に考えたいのは与えられた時間内で、より多くのことをこなす方法。1日24時間という時間は全人類にとって唯一平等なものです。これは変えようがありません。ただ、この時間を使う自分自身のエネルギーは変えることができます。

仕事時間の8時間は変えることができませんが、体と心のエネルギーを上げることでアウトプットの量や質をあげることはできるのです。

 

 

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 例えば…

✓会議中に眠くてたまらない

✓PCの前に座るもメールやチャットをボーっとこなしている間に半日が終わる

✓新しい企画案についてディスカッションしているのに何も思いつかない

 

「わかるわかる!」と思った方は、既に体と心が疲弊しておりパフォーマンスが下がっている可能性が高いです。これでは、いくら時間管理をした所で良質で大量のアウトプットを出すことができません。

そこで、今回は与えられた時間で最高のパフォーマンスを上げる方法についてまとめたいと思います。

 

 

心と体のエネルギーを高める時間バランスとは

  • 合言葉は「一波超えたら、一回休む」

  エナジー・プロジェクト創業者のトニー・シュワルツは、人間にはエネルギー消費とエネルギー補給を一定間隔で繰り返す周波が備わっていると説く。人間は本来90分間隔で、集中力とエネルギーがともに最大の状態から、生理学的な疲労状態へ移行する。体は「休息してエネルギーを補給しなさい」という信号を出すが、私たちはそれを押さえ込んで、コーヒーや栄養ドリンクや糖分を取ったり、エネルギーの備蓄を振り絞ったりして、エネルギーを枯渇させてしまう。そこで、終日90分間隔で水を飲む、歩く、健康的な軽食を食べるといった短い休憩を意識的に取るようシュワルツは提案している。

  • ハードな仕事をしたあとに短い休憩をとる

国際的にSNSサービスを提供する企業、ドローギエム・グループが、卓越した社員には他の社員とは異なる習慣があった。成績優秀な社員が、52分間仕事に集中しては17分間休むというパターンを繰り返していることが分かった。

その他の研究でも、高い判断力や知性が求められる職業に従事している人の習慣を調べた結果、作業時間50分+休息7分のサイクルが一番効率が良いという結論に達している。

 

 

これらから、作業時間と休憩時間の割合は仕事の内容や個人の好みによるものの、50~90分ほど集中して作業したあとに7~20分の休憩を取るというサイクルを繰り返すと、体と心のエネルギーを高めて最高のパフォーマンスを発揮しやすくなる、ということが分かります。集中力が切れた際の体からのメッセージを無視してはいけないのです。

 

私自身、集中できる時間を計測したところ大体50分くらいで集中力が切れることが分かりました。ふと、気合を入れ直す為に、コーヒー&チョコレートに手がのびるのを実感し驚きました。

 

そこで、10~15分程度の休憩を取ろうと思ったのですが、ここで一つ困ったことが起きます。

 

「休憩って何するんだっけ?」

 

今まで休憩を積極的に取ったことが無かったので、最適な休息法とは何なのか!?と悩みました…ここで、TwitterFacebookをチェックしたり、LINEの返信をすることが最適な休息とは思えませんでした。

きっと、これは私だけではないはずです。働き続けることに慣れている方にとって、「休息の取り方」について真剣に考えた方は少ないと思います。

 

最適な休息の取り方とは

心と体のエネルギーを高めるための最適な休息時間の過ごし方についてまとめました。

 

  • イデアは脚から生まれる。散歩は創造力を活性化させるかの実験結果

スタンフォード大学の研究者による実験

被験者を3つのグループに分けた。Aグループには屋外散歩。Bグループには屋内を歩き回ってもらう。Cグループには机にとどまってもらう。

その結果、屋外で6分散歩したAグループは机から離れなかったCグループと比較して創造力が60%以上向上したという。

屋内を歩き回ったBグループも、Cグループよりも面白いアイデアを出す割合が40%高かった。

  • 座りっぱなしは喫煙と同じく危険!?

長時間椅子に座りっぱなしは健康に悪いし、おまけに運動の効果も帳消しにする。

最新の研究によると、1時間おきに2分歩くだけで、座りっぱなしの弊害から体を守れる。短い散歩をすると早死にリスク(すべての死因を含める)が33%減少するとの調査結果もある。

  • 「風景写真」を6分見たら脳が変わった

ミシガン大学の心理学者マーク・バーマン博士は、自然と創造力との関係を確認するための実験を行った。

被験者を2つのグループに分けた。まず、両グループにかなり集中力がいる認知課題をいくつもやる。その後、Aグループは静かな公園で休息をとり、Bグループは騒々しい市街地で休息を取った。
休憩後に難しい認知課題をやってもらうと、Aグループのほうが好成績をおさめた同様の実験をAグループを外に出さずに風景写真を、Bグループに市街地の写真を見てもらった(6分)すると結果は同じだった。風景写真ををみた学生たちの方が、はるかに成績が良かったのだ。 

 創造力を高め、身体のエネルギーを高めるためにも休憩時間には机に座りっぱなしになるのではなく、軽い散歩をするのが有効です。

自然には、人の心を和ませ、気分をよくする働きがあるということ。時間があれば公園などを軽く散布するのが最善なのでしょうが、なかなか難しい。

そのような時は、それはオフィス内を歩き回ったり、他の階に行ったりするだけでもかなりの効果を期待することができそうです。これなら、すぐにでも実行できます。または、リフレッシュにSNSではなくて風景画像を閲覧するのも良さそうです。

 

 まとめ

人生の時間は限られています。その中で、良質なアウトプットを沢山作るためには自分の心と体のエネルギーを高めることが重要です。

 

その為には…

✓50~90分ほど集中して作業したあとに7~20分の休憩を取るというサイクルを繰り返す。

✓休憩中は脚を使っての散歩、オフィスの中を歩くだけでも大丈夫

SNSを見るくらいなら、自然画像や動画を見る

 

『何を休んでばかりいるんだ!』『俺らの時代は昼休みなんか取らずに働いたぞ!』『こっちは寝ずに働いてるよぉ~』と上司や同僚に言われても、それは逆に生産性を下げる行為だということになります。

 

 

今日という限られた1日を効率的に過ごすことで、人生の可能性を広げられますように

 

参考書籍

今回の記事は下記の書籍から引用しています。