”はたらく”を楽しむ

produce by 株式会社リビカル。効率よく働くこと、人生と仕事を愉しむこと、その為のテクノロジーや業務改善メソッドについて。

業務の時間をはかる方法について~組織導入編~

 

どの作業に対してどのくらいの業務時間を使ったのかを理解するのは業務効率化を進めるうえでは大切です。
ダイエットなどで、自分がどれだけ食べているのか理解していないのに減らしようがないのと同じ・・・洋服ダンスにどのような種類の服がどれだけ潜っているのか理解していなければ減らしようがないのと同じ・・・そこで、どのように業務工数をはかっているのか私が見たことのあるケースをお知らせします。

 

何を使って測れば良いの?

ちなみに、業務工数をはかる方法は大きく分けて2つあります。

1. 自分で入力する方法
2. 作業しているのを自動ではかっていく方法

1. 自分で入力する方法
こちらは、自分が作業した時間を覚えておいたり、作業開始して終わったタイミングで決められた場所に入力していく方法です。
計測方法ですが、こちらも大きく分けると2つあります。

a.何となく自分の感覚で計測
b.何かしらの道具を使って計測

「a.何となく自分の感覚で計測」する方法は、読んで字のごとく。自分の感覚で「そういえば1時間くらいだったかな?」と思い出してExcelなどに入力していきます。
次に、「b .何かしらの道具を使って計測」ですがこれには様々な道具があるので、私の知っている一部をご紹介します。
 
 ・時計・・・まずは言わずと知れた道具です。これは、作業をスタートする際に時計(スマホや腕時計や壁時計、ストップウォッチ)を見て、終了時刻にどれくらいかかったのかをはかります。ここで、測った数字をExcel表や社内システムに入力していきます。
そして、そこで計測した数字をExcelに入力していき、どの作業にどのくらいかかったのかを計測しています。
ちなみに管理場所にExcel表を使う際には、このようなツールを使うのも便利です。

 

・計測アプリを使う
 作業を開始する際にボタンを押すして終わったと同時に終了ボタンを押します。そうすると、専用の管理ツールに時間が積み上げられていき管理も同時にできます。
 自社開発しているクライアントもいましたが、今はこのようなツールも無料で使えるので規制が厳しくない組織は活用しても良いかもしれません。

ただ、これストップボタンを押すのを忘れてしまうと、200時間とか経っており・・・午前中が終わっていた。みたいなこともあるので注意が必要です。
 

clock-it.com

 

個人的に使っているのはこちらです。

toggl.com

 

こちらは、個人で時間管理するのにも便利そうなツールです。なんと、スマホでカウントして同期できるので、書類整理の時間やTwitterなどのSNS、本を読んだりテレビや家事のような時間も計測することができます。

しかも、こちら!GoogleカレンダーとZaiper連携をすることができます!

これの何が凄いかというと、まずGoogleカレンダーに予定を書く、その後Toggleで実績を計測して管理することができます。これにより、自分の組んだ予定と実績を振り返り、自分の見積もった時間が本当に良かったのかを考えたり、より効率的な働き方を検討したりできるのです。

こちらがイメージです(青が予定で赤がToggleから連携してきた実績です)

画像1

☝出典元は下記のブログです。

実際に私もやってみましたが、朝にGoogleカレンダーに予定を立てToggleで実績管理することができます。

 

2. 作業している時間を自動ではかっていく方法

2つ目は、PC作業を勝手に計測してくれるソフトウェアを導入する方法です。どのファイルにアクセスしていて、どのアプリケーションを使っているのかを自動で計測してくれるので、私たちはいつも通りにPCで作業をしていれば勝手に、何のアプリケーションをいつどれくらい触っているのかを測ってくれます。たとえば、メールばかり触っているなぁとか、Excelばかり触っているなぁ・・・などを見ることができるのです。

私は会社員時代にこちらで業務をはかっていたこともあるのですが、その際は自社開発したものだったような気がします。

無料のものだと『ManicTime』や『Productivity Meter』などで検索していただければその詳細が転がっているかと思います。ただ、現在はWindows版しかないようです。私自身は使ったことがないので使い勝手はわかりませんので、どなかた経験のある方は情報いただきたいです。

また、有料版ですとこのようなものもありそうです。

timelyapp.com

英語が得意ではないため、詳細まで読み込むことが難しかったのですが…組織導入する際には、かなり使い勝手が良さそうです!と言うのも、自動で計測したデータの管理方法が工数測定の目的となりやすい、プロジェクト別やクライアント別などに分けることができます。

 

では、どちらを選べばよいの???

ちなみに、どちらを選ぶのが良いのかについてですが・・・

①は、そもそも、どの業務単位や項目で取るのかによって手間が大きく変わってきます。項目が細かすぎると計測が大変ですし、その上どこまでも細かくなっていき「この仕事はどの項目に入れるの?」なんて議論を一生し続けるハメになってしまいます。そのうち、「とりあえず、”その他”を使ってそこに入れてください!」という運用に決まって・・・・計測すると”その他”が一番多くて、なんじゃこりゃ!?みたいなことも起こります。

② は一見すると楽なように見えますけど、導入には①よりも心理的なハードルが高くなります。一歩、間違うと関係の質を壊しかねません。「はぁ!?勝手に動きを取られるとかイヤすぎ」と思ってしまうのは当たり前です。また、あくまでもアプリケーション単位での工数測定になる場合には、活用方法によってはなかなか上手く分析までできなかったりします。

たとえば

メールを1日6時間も使っている!
「誰に連絡しているんだ?そんなに使う必要ないだろ!」のように、そのアプリケーションの使用目的が明確な際には分析に役立てられますが、

Excelを1日6時間も使っている!
「って、うちらの仕事ってExcelメインだよね、これはおかしくはない・・・んだよね?あれ?」
みたいになってしまい、業務と紐づかないために上手く分析ができなかったりします。

なので、まずは、あくまでも、そのデータ活用の目的を明確にして、それに必要な最低限の業務項目にして最適な方法を選ぶことが重要になってきます。


あとは、組織に導入する時に絶対に忘れてはいけないのは業務工数をはかったなら、そのデータを基に分析を行い現場に対して何かしらのフィードバックを実施するということです。

じゃないと、いつまでたっても現場で定着しません。そもそも、業務工数なんてみんな取りたいと思っていないのです…結果、適当な数字を入れるので正確な測定もできません。

取ったら取りっぱなしで、何に使われているのか分からないと現場からは不満が上がってきやすくなります。導入時には目的を明確にして日々のフィードバックが大切です。

◆組織に導入編のポイント◆

1.業務工数データを取る際は、その活用目的を明確にして最適なツールを選ぶ

2.計測する業務の単位はデータ活用目的に沿って、できるだけシンプルに

3.取ったら取りっぱなしはダメ!どのように活用されているのかを明確にすべくフィードバックを実施する

 

次回は個人導入編を書きたいと思います。みなさんの工数管理方法などあれば教えてください。都度、内容の更新を実施できればと思います。