”はたらく”を楽しむ

produce by 株式会社リビカル。効率よく働くこと、人生と仕事を愉しむこと、その為のテクノロジーや業務改善メソッドについて。

自分が何にどれだけ時間を使っているのか?工数測定する方法~個人導入編~

 

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最近、クライアント先で「業務工数をはかりたいのですがどうしたら良いですか?」と聞かれることが多かったので、前回は組織で業務工数を測定する方法について纏めました。

 

ayanamotoyama.hatenablog.com

 

今回は個人向けの工数測定の方法をご紹介します。

 

「自分で働く会社ではそんなこと求められてないけど測定してみたい!」

「組織に属してないけど測定してみたい」

「家事や育児がメインの仕事!測定してみたい」

 

みたいな方がいたら是非!

 

・なぜ自分の工数を測定するのか?

そもそも、私が工数測定をしている理由ですが「人生を自分の優先順位で生きたいため」というのが大きな理由の1つです。

 

私は20代の時に手術や入院をして障害者手帳を持っています。長期間にわたる入院期間中には死というものにも向き合いました。そこで、人生とゆうのは有限であり、当たり前はないのだということを知りました。だからこそ、与えられた人生の時間を大切に過ごしたい!という思いが強くあります。

 

障害者になった時の話は、こちらに少し纏めてありますのでよろしければ読んでみてください。

 

ayanamotoyama.hatenablog.com

 

一方、コンサルタントに入っていると、目の前の緊急な案件に振り回され疲弊している方を多くみます。緊急なことは、私たちの目の前に現れて私たちを急かしてきます。ただ、それは自分にとって緊急なことではない場合も多く、あくまでも他者の優先順位が高いことことをこなしているに過ぎない場合もあります。

 

私たちは常に意識していないと、他者の優先順位に振りまわされ、自分の人生にとって重要なことを後回しにしてしまいます。結果的に疲弊してストレスが溜まり…逃げ場を失い、知らない間に人生の針が進んでいってしまう。だからこそ、自分が日々どのような事に時間を使っているのかを知るということを大切にしています。



 

・何をするの?

 

上記のように自分の人生を大切に過ごすために3点を実施する必要があります。

 

1.自分が何にどれくらい時間を使っているのか

2.自分の見積もった時間(時間感覚)は正しいのか

3.自分が計画実行した優先順位は正しかったのか

 

1、2を理解することで「いつの間にか一日が終わってしまった…」「こんなに時間がかかるとは思わなかった」みたいなことが無くなります。

 

そして「3.自分が計画実行した優先順位は正しかったのか」という点についても考えることができるようになります。私たちは日々、多くの意思決定をして何をやるのかやらないのかを自分なりに考えて生活をしています。ただ、多くの人はその意思決定に基づく計画が正しかったのかをふりかえりません。これでは、自分の計画が正しかったのかどうかが分かりません。

 

結果的に、多くの方が陥り安い仕事習慣になってしまい、いつの間にか人生の時間を消耗してしまいます。

 

×「予定していたこと」より「今飛び込んできた仕事」から手をつける。

×「難しそうなこと」より「やさしそうなこと」から手をつける。

×「嫌いなこと」より「好きなこと」から手をつける

×「重要なこと」より「些細なこと」から先に手を付ける

 

出典:株式会社ビジネスコンサルタント

 

私自身もすぐに上記のような仕事の進め方をしてしまい重要なことを後回しにしてしまいます。

 

ここで、パレートの法則(20:80の法則)という有名な法則を思い出してください。

これは、イタリアの経済学者パレートが、ある国の冨の約80%は約20%の国民によってコントロールされているという現象を発表したものです。

 

現在、こちらはあらゆる局面で適用されています。

 

・一生懸命働く20%の働き蟻が、食料の80%を集めている

・優秀な20%の従業員が、売上の80%を担っている

・優良顧客の20%が、売上の80%に貢献している

 

などです。

 

この法則に、私たちの日々の活動も当てはめることができます。

 

・全体の20%の活動が、成果の80%を担っている

 

重要な仕事や交友関係、勉強などの活動の20%の時間や労力で成果の80%を生み出しているのです。だからこそ、自分の日々の活動を1ヵ月や数か月単位で振り返り、80%の成果をうんだ20%を見つける必要があります。

 

この積み重ねで自分にとっての優先順位づけのスキルを上げていきます。

 

 

・どのようにはかるのか?

 

やっと、具体的な方法についてです。冒頭長くなってしまいまし…。

まず、工数測定に必要なツールは大きくわけて2つです。

 

1.工数を測定するもの(時計、ストップウォッチ、アプリなど)

2.測定したデータを溜めていく場所(Excel、メモ帳、カレンダー、アプリなど)

 

1と2が別の場合は、例えば時計やストップウォッチで測定したものをExcelに入力したり、手帳に記したりなどの方法があります。私も数か月前までは、時計で測定してExcelに入力していました。詳しい方法は前回のブログを読んでください。

 

1と2が一緒になっているアプリも幾つかあるので、上記ブログを参考にしてください。

 

その中でも最近、私がお気に入りなのはTogg&Googleカレンダーを連携させて計測や管理をする方法です。

 

おススメなので、具体的なやり方をご説明します。

 

【前提】今日は11月1日です。

 

STEP1:10月31日の夜、もしくは11月1日の朝

Googleカレンダーにその日のスケジュールを書きます。

最小単位は15分としています。

 

STEP2:11月1日始業~

作業開始時にToggleで測定。

そうすると、計画に対して実際にかかった時間も記述されていきます。

 

STEP3:11月1日の夜

自分の計画したスケジュールと、それに対して実際のスケジュールを比較する。

 一日が終わる頃には、このように「青色:予定」と「赤色:実績」がGoogleカレンダーで一目で分かるようになります。そして「うまくいったことは?逆にもう少しこうしたら良かったことは?」と問いかけます。

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・ STEP1~STEP3を日々繰り返します。

 

STEP4:11月30日

「11月で一番時間を使った作業はなんだったかなぁ?」「これって私のやりたいことなんだっけかな?」「何かしらの成果に結びついているのかな?」と問いかけます。個人的にやっていることなので、どこかにメモしているわけではなくて、とにかく眺めているレベルです。

 

このように、日々と月次でふりかえりをします。

 

◆個人導入編のポイント◆

  1. 他人の優先順位をこなす人生から脱却し、自分らしい時間の使い方を手に入れる
  2. 自分はどんな毎日を過ごし、どんな時間価値観を持っているのか知る
  3. 成果を出している20%の活動を理解する

 

この積み重ねで、時間に対する価値観がスッと変化するタイミングがあらわれます。

面白いので、あまり深く考えずに良ければ試してみてください。

 

 

業務の時間をはかる方法について~組織導入編~

 

どの作業に対してどのくらいの業務時間を使ったのかを理解するのは業務効率化を進めるうえでは大切です。
ダイエットなどで、自分がどれだけ食べているのか理解していないのに減らしようがないのと同じ・・・洋服ダンスにどのような種類の服がどれだけ潜っているのか理解していなければ減らしようがないのと同じ・・・そこで、どのように業務工数をはかっているのか私が見たことのあるケースをお知らせします。

 

何を使って測れば良いの?

ちなみに、業務工数をはかる方法は大きく分けて2つあります。

1. 自分で入力する方法
2. 作業しているのを自動ではかっていく方法

1. 自分で入力する方法
こちらは、自分が作業した時間を覚えておいたり、作業開始して終わったタイミングで決められた場所に入力していく方法です。
計測方法ですが、こちらも大きく分けると2つあります。

a.何となく自分の感覚で計測
b.何かしらの道具を使って計測

「a.何となく自分の感覚で計測」する方法は、読んで字のごとく。自分の感覚で「そういえば1時間くらいだったかな?」と思い出してExcelなどに入力していきます。
次に、「b .何かしらの道具を使って計測」ですがこれには様々な道具があるので、私の知っている一部をご紹介します。
 
 ・時計・・・まずは言わずと知れた道具です。これは、作業をスタートする際に時計(スマホや腕時計や壁時計、ストップウォッチ)を見て、終了時刻にどれくらいかかったのかをはかります。ここで、測った数字をExcel表や社内システムに入力していきます。
そして、そこで計測した数字をExcelに入力していき、どの作業にどのくらいかかったのかを計測しています。
ちなみに管理場所にExcel表を使う際には、このようなツールを使うのも便利です。

 

・計測アプリを使う
 作業を開始する際にボタンを押すして終わったと同時に終了ボタンを押します。そうすると、専用の管理ツールに時間が積み上げられていき管理も同時にできます。
 自社開発しているクライアントもいましたが、今はこのようなツールも無料で使えるので規制が厳しくない組織は活用しても良いかもしれません。

ただ、これストップボタンを押すのを忘れてしまうと、200時間とか経っており・・・午前中が終わっていた。みたいなこともあるので注意が必要です。
 

clock-it.com

 

個人的に使っているのはこちらです。

toggl.com

 

こちらは、個人で時間管理するのにも便利そうなツールです。なんと、スマホでカウントして同期できるので、書類整理の時間やTwitterなどのSNS、本を読んだりテレビや家事のような時間も計測することができます。

しかも、こちら!GoogleカレンダーとZaiper連携をすることができます!

これの何が凄いかというと、まずGoogleカレンダーに予定を書く、その後Toggleで実績を計測して管理することができます。これにより、自分の組んだ予定と実績を振り返り、自分の見積もった時間が本当に良かったのかを考えたり、より効率的な働き方を検討したりできるのです。

こちらがイメージです(青が予定で赤がToggleから連携してきた実績です)

画像1

☝出典元は下記のブログです。

実際に私もやってみましたが、朝にGoogleカレンダーに予定を立てToggleで実績管理することができます。

 

2. 作業している時間を自動ではかっていく方法

2つ目は、PC作業を勝手に計測してくれるソフトウェアを導入する方法です。どのファイルにアクセスしていて、どのアプリケーションを使っているのかを自動で計測してくれるので、私たちはいつも通りにPCで作業をしていれば勝手に、何のアプリケーションをいつどれくらい触っているのかを測ってくれます。たとえば、メールばかり触っているなぁとか、Excelばかり触っているなぁ・・・などを見ることができるのです。

私は会社員時代にこちらで業務をはかっていたこともあるのですが、その際は自社開発したものだったような気がします。

無料のものだと『ManicTime』や『Productivity Meter』などで検索していただければその詳細が転がっているかと思います。ただ、現在はWindows版しかないようです。私自身は使ったことがないので使い勝手はわかりませんので、どなかた経験のある方は情報いただきたいです。

また、有料版ですとこのようなものもありそうです。

timelyapp.com

英語が得意ではないため、詳細まで読み込むことが難しかったのですが…組織導入する際には、かなり使い勝手が良さそうです!と言うのも、自動で計測したデータの管理方法が工数測定の目的となりやすい、プロジェクト別やクライアント別などに分けることができます。

 

では、どちらを選べばよいの???

ちなみに、どちらを選ぶのが良いのかについてですが・・・

①は、そもそも、どの業務単位や項目で取るのかによって手間が大きく変わってきます。項目が細かすぎると計測が大変ですし、その上どこまでも細かくなっていき「この仕事はどの項目に入れるの?」なんて議論を一生し続けるハメになってしまいます。そのうち、「とりあえず、”その他”を使ってそこに入れてください!」という運用に決まって・・・・計測すると”その他”が一番多くて、なんじゃこりゃ!?みたいなことも起こります。

② は一見すると楽なように見えますけど、導入には①よりも心理的なハードルが高くなります。一歩、間違うと関係の質を壊しかねません。「はぁ!?勝手に動きを取られるとかイヤすぎ」と思ってしまうのは当たり前です。また、あくまでもアプリケーション単位での工数測定になる場合には、活用方法によってはなかなか上手く分析までできなかったりします。

たとえば

メールを1日6時間も使っている!
「誰に連絡しているんだ?そんなに使う必要ないだろ!」のように、そのアプリケーションの使用目的が明確な際には分析に役立てられますが、

Excelを1日6時間も使っている!
「って、うちらの仕事ってExcelメインだよね、これはおかしくはない・・・んだよね?あれ?」
みたいになってしまい、業務と紐づかないために上手く分析ができなかったりします。

なので、まずは、あくまでも、そのデータ活用の目的を明確にして、それに必要な最低限の業務項目にして最適な方法を選ぶことが重要になってきます。


あとは、組織に導入する時に絶対に忘れてはいけないのは業務工数をはかったなら、そのデータを基に分析を行い現場に対して何かしらのフィードバックを実施するということです。

じゃないと、いつまでたっても現場で定着しません。そもそも、業務工数なんてみんな取りたいと思っていないのです…結果、適当な数字を入れるので正確な測定もできません。

取ったら取りっぱなしで、何に使われているのか分からないと現場からは不満が上がってきやすくなります。導入時には目的を明確にして日々のフィードバックが大切です。

◆組織に導入編のポイント◆

1.業務工数データを取る際は、その活用目的を明確にして最適なツールを選ぶ

2.計測する業務の単位はデータ活用目的に沿って、できるだけシンプルに

3.取ったら取りっぱなしはダメ!どのように活用されているのかを明確にすべくフィードバックを実施する

 

次回は個人導入編を書きたいと思います。みなさんの工数管理方法などあれば教えてください。都度、内容の更新を実施できればと思います。

 

 

 

業務変革活動(BPRプロジェクト)と業務改善活動の違い

BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング:以下BPR)という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?大企業でERPのパッケージ導入に際してひと昔前に流行った(?)言葉なので、SIerの方など、その界隈にいた方とお話すると「あぁ、ちょっと前にそんなことも言ってたね」とご存知の方も多いと思います。

 

 

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このBPRが最近、働き方改革などの影響でもう一度見直されています。BPRとは簡単に説明すると、企業活動や組織構造、業務フローを抜本的に見直し再構築していく業務変革活動です。日々現場で実施する業務改善活動とは違います。これらが混在して語られることも多いのですが、それぞれの違いを理解して使い分けることが重要です。

 

そこで、今回はBPRと業務改善の違いについて資料を纏めてみました。よろしければ参考にしてください。

 

 


【まとめ】

組織が何かしらの不振を抱えている場合、その病巣を明確にして治療しなければいけません。放っておくと、取り返しのつかないことになります。

たとえば、私たちが何かしらの病気に罹った想像してください。

治療に入る際には必ず、病巣がどこにあるのかを検査します。それには多様な視点の検査が必要(レントゲン検査、触診、MRI、血液検査…)です。

組織に言い換えると、現場目線や経営目線…あらゆる角度の分析が必要です。

そして、病巣が明確になり、外科的な治療を施したとします。ただ、それだけで病気は治ったとは言えません。その後にリハビリを実施して、日常生活を送れるようにし再発しないために日々の生活を変える必要があります。その後、最終的に病気に掛かる前よりも健康的な体を手に入れるようなメニューで生活できることが理想です。

 

これを組織に置き換えると、外科手術などで病巣を取り除くなど抜本的な治療をBPRだとし、その後の再発防止や更なる健康な体を送るための活動が業務改善となります。

 
相互の役割を明確にして、バランスを取ることで誰にとっても「働く」を楽しめる組織がつくれるはずです。

生産性の高い人から学ぶ最適な休息方法

働き方改革」が叫ばれて、仕事は時間をかけて成果を出す時代ではなくなってきています。

そこで、最近よく耳にするのが「時間管理」というワード、与えられた時間をどのように管理するのか…これはこれで、もちろん大切です。ただ、その前に考えたいのは与えられた時間内で、より多くのことをこなす方法。1日24時間という時間は全人類にとって唯一平等なものです。これは変えようがありません。ただ、この時間を使う自分自身のエネルギーは変えることができます。

仕事時間の8時間は変えることができませんが、体と心のエネルギーを上げることでアウトプットの量や質をあげることはできるのです。

 

 

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 例えば…

✓会議中に眠くてたまらない

✓PCの前に座るもメールやチャットをボーっとこなしている間に半日が終わる

✓新しい企画案についてディスカッションしているのに何も思いつかない

 

「わかるわかる!」と思った方は、既に体と心が疲弊しておりパフォーマンスが下がっている可能性が高いです。これでは、いくら時間管理をした所で良質で大量のアウトプットを出すことができません。

そこで、今回は与えられた時間で最高のパフォーマンスを上げる方法についてまとめたいと思います。

 

 

心と体のエネルギーを高める時間バランスとは

  • 合言葉は「一波超えたら、一回休む」

  エナジー・プロジェクト創業者のトニー・シュワルツは、人間にはエネルギー消費とエネルギー補給を一定間隔で繰り返す周波が備わっていると説く。人間は本来90分間隔で、集中力とエネルギーがともに最大の状態から、生理学的な疲労状態へ移行する。体は「休息してエネルギーを補給しなさい」という信号を出すが、私たちはそれを押さえ込んで、コーヒーや栄養ドリンクや糖分を取ったり、エネルギーの備蓄を振り絞ったりして、エネルギーを枯渇させてしまう。そこで、終日90分間隔で水を飲む、歩く、健康的な軽食を食べるといった短い休憩を意識的に取るようシュワルツは提案している。

  • ハードな仕事をしたあとに短い休憩をとる

国際的にSNSサービスを提供する企業、ドローギエム・グループが、卓越した社員には他の社員とは異なる習慣があった。成績優秀な社員が、52分間仕事に集中しては17分間休むというパターンを繰り返していることが分かった。

その他の研究でも、高い判断力や知性が求められる職業に従事している人の習慣を調べた結果、作業時間50分+休息7分のサイクルが一番効率が良いという結論に達している。

 

 

これらから、作業時間と休憩時間の割合は仕事の内容や個人の好みによるものの、50~90分ほど集中して作業したあとに7~20分の休憩を取るというサイクルを繰り返すと、体と心のエネルギーを高めて最高のパフォーマンスを発揮しやすくなる、ということが分かります。集中力が切れた際の体からのメッセージを無視してはいけないのです。

 

私自身、集中できる時間を計測したところ大体50分くらいで集中力が切れることが分かりました。ふと、気合を入れ直す為に、コーヒー&チョコレートに手がのびるのを実感し驚きました。

 

そこで、10~15分程度の休憩を取ろうと思ったのですが、ここで一つ困ったことが起きます。

 

「休憩って何するんだっけ?」

 

今まで休憩を積極的に取ったことが無かったので、最適な休息法とは何なのか!?と悩みました…ここで、TwitterFacebookをチェックしたり、LINEの返信をすることが最適な休息とは思えませんでした。

きっと、これは私だけではないはずです。働き続けることに慣れている方にとって、「休息の取り方」について真剣に考えた方は少ないと思います。

 

最適な休息の取り方とは

心と体のエネルギーを高めるための最適な休息時間の過ごし方についてまとめました。

 

  • イデアは脚から生まれる。散歩は創造力を活性化させるかの実験結果

スタンフォード大学の研究者による実験

被験者を3つのグループに分けた。Aグループには屋外散歩。Bグループには屋内を歩き回ってもらう。Cグループには机にとどまってもらう。

その結果、屋外で6分散歩したAグループは机から離れなかったCグループと比較して創造力が60%以上向上したという。

屋内を歩き回ったBグループも、Cグループよりも面白いアイデアを出す割合が40%高かった。

  • 座りっぱなしは喫煙と同じく危険!?

長時間椅子に座りっぱなしは健康に悪いし、おまけに運動の効果も帳消しにする。

最新の研究によると、1時間おきに2分歩くだけで、座りっぱなしの弊害から体を守れる。短い散歩をすると早死にリスク(すべての死因を含める)が33%減少するとの調査結果もある。

  • 「風景写真」を6分見たら脳が変わった

ミシガン大学の心理学者マーク・バーマン博士は、自然と創造力との関係を確認するための実験を行った。

被験者を2つのグループに分けた。まず、両グループにかなり集中力がいる認知課題をいくつもやる。その後、Aグループは静かな公園で休息をとり、Bグループは騒々しい市街地で休息を取った。
休憩後に難しい認知課題をやってもらうと、Aグループのほうが好成績をおさめた同様の実験をAグループを外に出さずに風景写真を、Bグループに市街地の写真を見てもらった(6分)すると結果は同じだった。風景写真ををみた学生たちの方が、はるかに成績が良かったのだ。 

 創造力を高め、身体のエネルギーを高めるためにも休憩時間には机に座りっぱなしになるのではなく、軽い散歩をするのが有効です。

自然には、人の心を和ませ、気分をよくする働きがあるということ。時間があれば公園などを軽く散布するのが最善なのでしょうが、なかなか難しい。

そのような時は、それはオフィス内を歩き回ったり、他の階に行ったりするだけでもかなりの効果を期待することができそうです。これなら、すぐにでも実行できます。または、リフレッシュにSNSではなくて風景画像を閲覧するのも良さそうです。

 

 まとめ

人生の時間は限られています。その中で、良質なアウトプットを沢山作るためには自分の心と体のエネルギーを高めることが重要です。

 

その為には…

✓50~90分ほど集中して作業したあとに7~20分の休憩を取るというサイクルを繰り返す。

✓休憩中は脚を使っての散歩、オフィスの中を歩くだけでも大丈夫

SNSを見るくらいなら、自然画像や動画を見る

 

『何を休んでばかりいるんだ!』『俺らの時代は昼休みなんか取らずに働いたぞ!』『こっちは寝ずに働いてるよぉ~』と上司や同僚に言われても、それは逆に生産性を下げる行為だということになります。

 

 

今日という限られた1日を効率的に過ごすことで、人生の可能性を広げられますように

 

参考書籍

今回の記事は下記の書籍から引用しています。

 

RPAやシステム導入前に業務分析を大切にしている理由

働き方改革」という文脈で業務を効率化して残業時間を削減したいという意見は最近の社会トレンドです。

 

そこで、私のところにも「どうしたら良いですか?」「ひとまず、RPAとかAIとか入れたいです」「IT導入したいです」という相談が来ます。

(ちなみに、弊社へご相談いただけるのは、基本的に中小企業様です。最近、RPAは大企業に留まらず導入検討がされているのだと身を以て感じています。)

 

きっと、様々なアプローチがあり、企業によってもハマるものには差があるので『正解はコレ!』というものが無いというのが『正解』だとは思います。

 

なので、私はまず『業務を分析させてもらえませんか。』ということが多いです。

 

最近では『とりあえず何かしたい!RPA入れたい』とおっしゃる、お客さんも多いです。

ただ、業務の現状を見せてもらうと整備されていない。

 

ここにRPAを入れるのって『散らかった部屋にルンバ入れるようなもんですよ』と言いたい。

し、言ってます。

 

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ルンバ入れるためには、部屋を掃除しなければいけない。更に効率よく隅々まで掃除してもらうためには、脚の付いた家具を配置したりする必要がある。

 

業務分析と設計も同じようなものです。

RPAやシステム導入はあくまでも手段でしかありません。

 

業務とは何なのか!?

 

『業務』というのは、企業が考えている事業計画を実行するための日々の活動です。なので業務と事業計画には整合性がとれていることが大切です。

 

そのために『業務』を細かく要素分解して、その性質を見極めることが第1ステップとなります。

 

そして『課題』を特定させます。

 

その『課題』を解決できる手段が、RPAかもしれない…人員配置転換かもしれない…BPO(ビジネスプロセスを外注)かもしれない。

 

ここでやっと、その企業にあった『正解はコレ!』かもしれないという道が見えるのです。

 

業務分析をしていくと、何にどれくらい時間をかけていたのか!?リソースの分配の偏り…属人化している業務、あまり売上に繋がっていない業務…なども目で見ることができます。

 

あるお客さんは、業務分析と再設計でRPA導入前にすでに業務量が2/3程度に減少。残業時間が、前年度と比較して30時間減少しました。そして、ここまで綺麗になった組織にRPAを入れて更にスリム化を検討しています。

 

なので、私はまずは業務分析を大切にしています…というお話。

障がい15周年を迎えておもうこと

今年も5月25日がやってきました。今日は私が初めて手術をした日。毎年のことながら、いろんな思いがこみ上げます。そんな思いを今日はブログに書き記しておこうと思いたちました。

なぜなら今年は、障がい者手帳をもらってから15年という節目の年だからです。

 

15年前の4月。

5月に控える手術を前に東京から地元の北陸に引っ越してきたところでした。

 

東京で美容師として働いていて、あと少しでスタイリストになれるという矢先…足の付け根の激痛に耐えられなくなり東京の病院を受診したのがキッカケです。

 

股関節に疾患があり手術をしなければいけないと分かり、父親の知人に紹介してもらい京都の病院で手術をする事を決め、仕事を辞め夢を保留にして地元に帰ってきたのです。

 

その頃は、手術したら完治して元通りの生活が送れると思っていました。

 

その後、手術をしたものの術中に神経が傷つき、神経麻痺となり足首が動かなくなってしまいました。「歩けないかもしれません」と言われ、当時は股関節よりも足首のリハビリばかりやっていました…。下半身の感覚も無くなっていたので最初はオムツをしていました。

 

私は長い間、個室にいたので他の患者さんとの交流は殆どなかったのですが、少し落ち着き大部屋病棟に移ると、若い男の子たちとの出会いもありました。

 

私が入院していた病院の整形外科は交通事故やケガなどで入院してくる方がおらず、若い男の子たちは全員、骨肉腫という疾患をもつ子達。私より3つから6つ年下で、まだ10代の彼ら5人と友達になりました。

 

毎日一緒にお喋りしたり、夕飯を食べたり、時には車いすで病院を抜け出したり。彼らが抗がん剤治療を受けている時は外に出られないので全員が集まることはなかなか無かったけれど…同級生たちが「学校だ!恋愛だ!仕事だ!」と謳歌している世界からぽっかりと切り抜かれた病院という場所で、私たちは仲間になりました。幽々たる場所にワケもなく無理やり押し込まれているような日々を共に過ごす…その結束力はとても固かったです。

 

出会った当初、私は骨肉腫がどれ程の重い病か知りませんでしたが、同じく入院中に仲良くなった看護師の友人から「深入りし過ぎない方が良いよ。辛くなるかもしれないよ…」と告げられ、初めて生存率の低い病気なんだなと何となく認識しました…。それでも、昼夜をともに過ごし、それほど深くは考えてはいませんでした。

 

しかし現在、5人中4人がこの世にはいません。

私は、あの時初めて「死」というものが本当に存在するのだということを痛感しました。

名状し難い怒りと苦痛、そして絶望感は10数年を経た今も消えることなく私の中に居座っています。

 

彼らの存在が私の人生に与えた影響はとても大きいのですが、15年前の当時はまだそんなことを予想することもできず…ただ、ひたすら足が動きますように!歩けるようになりますように!そして、もう片方の足も手術しなければいけない。

ここから美容師復帰なんて絶対にあり得ないと自分自身が1番痛感していて、どうやって生きて行けばいいの…?と思い悩む日々。

闘病中はカラーコーディネートの勉強をして資格を取ったり、ネイル検定を受けたりと奮闘しましたが、そんな事したくらいじゃ何にもならない気もしつつ、それでも何かしていないと不安に押しつぶしされそうで、しんどい毎日だったことだけは覚えています。

 

そんな中、大学の教員をしていた父親から一言「大学受験したらどうか」と言われました。

大学生なら夏休みや春休みもあるので、休みを利用して手術も出来るし時間の融通も効くから…「専門学校の単位を利用して編入学したらどう」と提案され、変化も怖いし、勉強も得意な方ではなかったので最初は悩みましたが、「では、ここからどう生きていくのか」を問われ腹を括り勉強を始めました。

 

 

私にとっての15年前は人生の分岐点でした。

 

 

美容師を辞め、今まで出会った事のない人達と出会い、想定していなかった出来事をいくつも経験し、新たな道を進むしかなくて進もうと奮闘を始めたそんな年でした。

 

今日、5月25日は私が初めて手術をした日です。15年前の今頃は、ベットの上で下半身の感覚が無い事、その理由を説明され、心配しすぎて泣いているお母さん…。痛くて痛くて仕方なかったことを思い出します。

 

ただ歩けるようになることを望んでいたあの頃からすると、今の私は幸せ過ぎです。多くの方に出会い、多くの方に支えられ…。ただただ、感謝の気持ちしかありません。

 

そして、私は有難いことに今日も生かされています。何故、同じように病院で過ごした仲間の中で私は生かされているのか。その答えは出ませんが、私にしか出来ないことがあり、それを人のために使うことができるはずだと信じています。

 

そして今私は、テクノロジー×障がい(多様性を形成する一つ)で社会の働き方を大きく変え、よりよい社会づくりに貢献したいと、まい進しています。

 

最後に、15年という節目に改めて伝えたいです。

これまで出会ってくれたみなさま、支えていただいているみなさま。本当にありがとうございます。今日のこの思いを大切に、15周年の今年1年も大切に過ごしたいです。

 

これからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

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(当時、車椅子に乗りながら受験勉強してた私)

 

心のバリアフリーを目指しています。理事、編集長として活動しています。

www.co-co.ne.jp

 

 

テクノロジーを使った働き方を考えています。代表取締役として活動しています。

www.rebucul.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RPAって何?~事務処理を自動化してくれるロボットが流行っているわけ~

最近、バズワードになりつつある『RPA』

ロボティックプロセスオートメーションの略で、ホワイトカラーの仕事を私たちに替わりやってくれるロボットです。

「デジタルレイバー(Digital Labor):仮想知的労働者」とも言われています。

 

ただ、私の周りの友人や別業界の方に話すと「???」という顔をされるのも事実。まだまだ知らない方も多いのかなということで、今回はそもそも『RPA』ってなんなのかという事について、書きたいなと思います。

 

―なぜ今RPAなのか!?

 

RPAの説明の前に、現在の日本の労働市場についておさらいしてみたいと思います。

まずは、こちら2017年の4月(約一年前)の有効求人倍率です。こちらは、とうとうバブル経済期の水準を超えた瞬間です。バブル崩壊後の不況時代を生き就職難が当たり前の世代だった私にとって、衝撃が大きかったので…。

完全失業率も2.8%と低く、日本の雇用情勢は完全に「売り手市場」です。

 

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出所:厚生労働省-2017年有効求人倍率(季節調整値)

 

 

クライアントの企業先でも、みなさま「人材獲得が大変だ」とおっしゃっています

どこも、恒常的に人手が足りていない状態になっています。

 

さらに、追い打ちをかけているのが、「残業時間の上限規制」「プレミアムフライデー」「月平均残業時間の公開義務付け(2020年~)」などの政策的な後押し・・・・。

人が足りてない上に長時間働くことも難しい。

 

 

しかもこのよう中、日本の市場は既に飽和状態にあり、作れば売れる右肩上がりの状態はとうの昔に終焉を迎えている…今は、いかにイノベーションを起こし付加価値をつけた商品やサービスを提供できるかが問われる時代になっています。『モノ』から『コト』への転換の重要性もよく耳にします。

 

このように、日本は今後、より少ない人数で短い労働時間内に、イノベーションを起こし新しい価値を創り出していかなければならないのです。

もっと生産的に働くことが重要なポイントの一つになっています。

 

 

ただ、実態はなかなかともなっていないのではないかな・・・と思っております。

そう思う背景の一つに、日本の労働生産性は先進7か国の中でも極めて低いからです。

 

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出所:公益財団法人ー2016年 OECD加盟諸国の時間当たり 労働生産性

 

 

そして、何よりも私がコンサルティングに入った企業先でも「とにかく目の前の作業に追われて考えが停止してしまっているな…」と感じることがよくあることもこの考えに行き着いた要因の一つです。

 

では、これらを解決するためにはどうしたら良いのでしょうか?

 

 

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私は大きく2つの方法が重要だと思います。

 

1つめ

多様な人に働いてもらう

日本の人口は既に頭打ちで労働人口は明らかに足りていません。そこで、今まで育児や介護、自身のハンデなどにより働くことを諦めていた方々を活用することが重要です。

また、多様な方達を活用することでイノベーションが起こり今までにない付加価値を生み出せると信じているからです。

 

これは、私自身が母親であり障がいを抱える当事者としても感じています。

また、NPOの理事としてのの活動ともかかわる部分なので、別の機会に(熱量高め)に語らせてください。

www.co-co.ne.jp

 

 

 

 

2つめ

無駄な仕事(価値を生み出さない仕事)をなくす

 

私は企業のビジネスプロセスを設計しているので、よく「価値をうむ仕事」と「価値を生み出さない仕事」みたいな感じで仕事を分類します。そうすると、大体の企業で「忙しくて仕方ない」と必死でこなしていた仕事の40%~60%は、「無駄な仕事(価値を生み出さない仕事)」だったりします。それでも、やめることはできない。

そんな仕事を替わりにやってくれるのがRPAです。

 

日本の労働市場にRPAはいなくてはならない存在なのです。

 

―RPAができること

 

ちなみに、RPAがみなさんのイメージするロボットと大きく違うのは、RPAにはペッパーくんみたいな手や足があるわけではありません。産業用ロボットの様に物体としてそこに存在するわけではないのです。

あくまでもその実態はソフトウェアプログラムなので、基本的にデジタルの世界にのみ存在しています。なので、コピーを取ってくれたり、お茶出しをしてくれるわけではありません。逆にExcelデータに必要な情報を入力してくれたり、googleより指定した情報を検索、データを取ってきてくれたりします。また、指定した内容でメールを送ってくれたりもします。パソコンのデスクトップを使い、きちんと指示できるような仕事であれば基本的になんでもやってくれるのです。そして、これらの指示をプログラミングのような高度な知識や経験がなくてもシステム化できるのも魅力です。

もちろんロボットなので、24時間働けますし、疲れ知らずなので体調や気分によって仕事にムラがあったりもしません。きちんと指示をすればミスをすることもありません。

決められた仕事を決められたルールに従って24時間365日、正確にこなすのが得意なのです。

 

なので、そのような仕事はRPAに任せ、私たちはもっと、ゆっくりと悩んだり学んだり、発想し創ったり…自由に仕事をして良いのではないでしょうか。

 

そして、そのような仕事のやり方にしていかなければいけない時代がきています。

そこで、RPAに期待が寄せられているのです。

気軽に試せるのも魅力の一つで、弊社でも月50,000円~導入が可能です。

時給1200円のバイトの方に24時間1か月連続で働いていただくと90万弱なので、その差は歴然です。

 

ただし、もちろんデメリットや注意点はあります。

売っておいて言うのもなんですが、なんでもかんでもRPAを入れれば解決するわけではありませんのでご注意いただきたいです。次回はそんな話を書きたいと思います。